1月20日上野一彦先生の研修会
2018年01月21日
「教室の中の学習障害」の支援について―現在、そして未来へー
上野一彦 東京学芸大学名誉教授(S.E.N.S資格認定協会副理事長)
知的障害だけでなくLDという概念がアメリカで出てきた。初めは新しい障害を作り出す、とも言われた。しかし、大切なのは子どもに役に立つことをするということ。知的障害ではなくて、学びにくい子どもがいる。指導できない教師は、指導力がないと言われた。先生の力ではない。教育のシステムを見直すことが必要であると考えていた。教育は相撲に似ている。子どもの将来とがっぷり組む。まだ認められていないけど必要だな、と思うこともある。ギリギリの闘いをすることで、少しずつ土俵が広がっていく。何が正しいか、子どもにしてやれることか。親が障害と言わないでくれという。どういう社会に出るかを考えて話をしているが、親がわかってくれないことはよくある。
障害といってもいろいろ、自閉症といってもいろいろ。山下清さんのように目で見たものを頭に焼き付けられる人、のだめカンタービレの主人公のように一度聞いた音をしっかり再現できる人など突き抜けた才能を持つ人もいる。障害のあるないは行政的。つながっている。最初から、線を引くべきではない。この子の持っているニーズや悩みを考えることが大切。目の前のこどもにどうするか。インクルーシブ教育は、包み込む。どの子も包み込む。同じ事をさせるのでなく、その子に合ったことをやらせる。そして包み込む。支援教育という言い方で充分。スペシャルニーズ(特総研)とも言っている。ニーズを持った人のための教育。
すべての学校に通級を作りたい。アメリカのリソースルームのように。他校通級は親の責任で通わせる。特別なニーズがあるのに、自分の学校で指導できないのはおかしい。サービスや支援のシステムを考えるが、利用しやすくないといけない。スピードを持って広がるには効果がないといけない。親が必要性が感じないと。学期中に何をするか、1年間で何をするか。しっかり考えよう。利用しやすくて効果が上がらないと意味がない。
親と一緒に考えましょう、という姿勢が大事。虐待やネグレクトなどとなる発達障害の子もいる。家庭のことを知ろうとしないのが今の学校。たとえば自閉の子であれば、父の職業を聞く。父も同じような傾向をもっていれば父と同じような将来を考えることも視野に入れることが出来る。
目の前の子どもが何で苦しんでいるか、どうしてあげると良いのか。理解してあげること。支援が行き届いていない子どもとして、線を引かない。LD(leaningdifferences)→学び方が違う子 ニーズを持った子を広く捉える。愛と夢をもつ。Love Dream =LD
本人の自尊心を大事にすること。自尊心がカギ。周りの人がその子の自尊心を育む。家族、友だち、先生、職場。
最終目標は、社会の一員として社会参加できる状態。
ニーズで捉えること、学力を担保することが大切。
障害とは
理解と支援を必要とする
個性である
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